生まれた時から、一度も家族と一緒に旅行したことのない僕だが、旅行が大好きだ。いつ旅行が好きになったか自分にも分からないけど、まだ記憶に生き生きとしているのは日本に行った去年の春だ。
記憶は奈良に止まっていた。
春の風に吹かれながら、両手を広げているような大きな桜の木の下に座り込んでいる僕は、目を閉じていて、耳で周囲を感じてみた。浮き浮きとした子供たちが、まるでシカさんたちと鬼ごっこをするように、とたとたと、あっちこっち走り回っている音。木の葉っぱが、川の流れの音に合わせてさらさらと鳴っている。それに交じり合って、大人たちの笑い声も耳元に聞こえてきた。自然に囲まれたそのときの僕は、初めて「自由」っていうものを感じたんだ。
僕にとって旅行というものは、現実逃避の一つの手段なのかもしれない。外国に行ったら、自分の属している世界から離れられ、そこの悩みなども忘れられるので、旅行が大好きになったのかなぁ。それは、自由奔放に生きていくのが自分の望む世界だからかもしれない。
しかし、現実には学生としての仕事もあるし、人の子としての役目もある。いくら自分の望む世界とは言っても、いずれ現実に戻らなければならないのだろう。
現実では、人は何のために生きているのだろうかと時々思い込んでいた。
国のためなのか?家族のためなのか?それとも、自分のためなのか?
現実では、人は何のために生きているのだろうかと時々思い込んでいた。
国のためなのか?家族のためなのか?それとも、自分のためなのか?
今でもよく分かったとは言えないけど、自分に分かっているのは、将来後悔をしたくないことだ。そのために、自分なりの生き方を送っていくのが一番大事なのだろう。
これが、旅行で見つけた...
答えなんだ。
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